AIシステムを使ったクラウドサービス・アプリの一覧

2023年7月27日

昨今のChatGPTブームによってAIを駆使した様々なクラウドサービス・アプリが注目されるようになりました。各社リリースラッシュも相まって情報が煩雑になってきたので、今回はこれらのサービスのメジャーどころと思われるものをざっくりと各ジャンルごとにまとめてみました。ジャンルは「対話型AIサービス」、「画像生成AIサービス」、「動画生成AIサービス」ととりあえず3つのジャンルに絞ってみました。これらのサービスを利用する場合、基本的にアカウント登録が必要になります。また有料サービス・無料サービスとありますが有料の場合はサブスクでの月額利用料金を表示しています。

※以下、2023年6月時点にまとめた情報となります

 

対話型AIサービス

対話型AIサービスとはチャット形式でユーザーの質問に対して、AI機械学習を用いて適切な回答をするサービスです。今後ビジネス、エンターテイメント、教育等、あらゆる分野で利用されることが予想されます。

 

ChatGPT

サービス名 ChatGPT
提供会社 Open AI, Inc.
URL https://openai.com/blog/chatgpt
アカウント登録(要・不要)
プラン・利用料金 ・Free plan(GPT-3.5)無料
・ChatGPT Plus(GPT-4)月額20ドル
日本語の利用 対応

ChatGPTOpenAI社が開発した対話型AIサービスです。2022年11月のプロトタイプのリリース後、アクティブユーザー1億人の獲得にかかった日数はたった2ヶ月と地上最速となり、その注目度の高さが伺えます。通常のチャットはもちろん、計算、プログラミングの生成・デバッグ、文章の生成・要約、言語の翻訳、音楽(歌詞・和音コード)の生成など幅広い用途に対応したシステムとなっています。GPT-4リリース後には様々なプラグインも用意され今後ますます利用されると思われます。

 

Bing AI Chat

サービス名 Bing AI Chat
提供会社 Microsoft Corporation
URL https://www.bing.com/search?q=Bing+AI&showconv=1&FORM=hpcodx
アカウント登録(要・不要)
プラン・利用料金 無料
日本語の利用 対応

Bing AI ChatMicrosoftによって開発された対話型AIサービスですがバックエンドシステムはOpenAI社GPT-4が使われています。学習データはMicrosoftの内部データとWeb検索のデータが使われていることからOpenAIが提供するChatGPTよりもインターネット上の情報に対するレスポンスがより正確なのが強みとなっています。

 

Google Bard

サービス名 Google Bard
提供会社 Google LLC
URL https://bard.google.com
アカウント登録(要・不要)
プラン・利用料金 無料
日本語の利用 対応

Google Bard(バルド)はgoogleが開発した対話型AIサービスで、LaMDA(ラムダ)という言語モデルがベースとなっているシステムです。ChatGPTの対抗馬として期待されていますが、今のところChatGPTの精度には及ばないようです。今後のバージョンアップでChatGPTにどこまで迫れるかが課題となっています。
 

 

画像生成AIサービス

画像生成AIサービスとはユーザーが描きたいイメージ(画像)をテキスト形式でAIに伝えて、AIは機械学習を用いて適切な画像を生成するサービスです。

Midjourney

サービス名 Midjourney
提供会社 Midjourney, Inc
URL https://www.midjourney.com
アカウント登録(要・不要)
プラン・利用料金 Basic Plan :8ドル、月200枚まで画像生成可能
Standard Plan :24ドル、生成枚数無制限、Fastモード利用が15時間まで
Pro Plan :48ドル 生成枚数無制限、Fastモード利用が30時間まで
日本語の利用 非対応

MidjourneyMidjourney社が提供する画像生成AIサービスです。チャットアプリのDiscordMidjourneyコミュニティに参加することで利用できます。生成される画像はかなりクオリティが高く、高い人気を誇ってます。

 

Stable Diffusion

サービス名 Stable Diffusion
提供会社 Stability AI
URL https://stability.ai
アカウント登録(要・不要)
プラン・利用料金 DreamStudio:アカウント登録時に25クレジット贈与、それ以降は10ドルで1000クレジット購入
StableStudio(DreamStudioのオープンソース版):無料
PythonのモジュールでローカルのPC(要ハイスペック)で使用する場合:無料
Hugging Face:無料
mage.space:無料
日本語の利用 非対応

Stable DiffusionStability AI社が提供する画像生成AIサービスです。Stable Diffusionを利用する方法は色々あります。Stability AI社のプラットフォームで提供しているDreamStudioを利用するのが一般的ですが、その他Pythonモジュールとしてローカル環境のPCで利用する方法や、Stable Diffusionが組み込まれたWebサービスHugging Facemage.space)を利用する方法もあります。また、2023年5月にリリースされたStableStudioDreamStudioをオープンソース化したもので、APIの呼び出しをバックエンドで簡単に交換できるプラグインシステムに置き換えられており、ユーザーはType Scriptを使うことで独自のプラグインの作成を行えるようになっています。

 

DALL-E2

サービス名 DALL-E2
提供会社 Open AI, Inc.
URL https://openai.com/product/dall-e-2
アカウント登録(要・不要)
プラン・利用料金 115クレジット(1クレジットで4枚)で15ドル
日本語の利用 対応

DALL-E2OpenAI社が提供する画像生成AIサービスです。ChatGPT同様に高い精度を誇り、生成される画像もハイクオリティです。以前はアカウント登録後にお試しの無料クレジットが付与されたのですが、現在はなくなり最初から有料となっています。

 

Bing image creator

サービス名 Bing image creator
提供会社 Microsoft Corporation
URL https://www.bing.com/create
アカウント登録(要・不要)
プラン・利用料金 無料
日本語の利用 対応

Bing image creatorMicrosoft社が提供する画像生成AIサービスです。バックエンドシステムはOpenAI社DALL-Eが使われています。本家のOpenAIDALL-Eの無料枠が無くなってしまったのでお試し程度に画像生成AIサービスを使ってみたい人にとってファーストチョイスになり得るサービスです。

 

Adobe Firefly

サービス名 Adobe Firefly
提供会社 Adobe Inc.
URL https://www.adobe.com/jp/sensei/generative-ai/firefly.html
アカウント登録(要・不要)
プラン・利用料金 現行のベータ版の利用は無料
日本語の利用 対応

Adobe Firefly(ベータ版)Adobeが提供する画像生成AIサービスです。先のMidjourneyが学習データをインターネット上からスクレイピングしているのに対してAdobe Fireflyは自社のサービスであるAdobe Stockから学習データを得ているので肖像権の問題関してはクリアされています。また正式リリース後Adobe Fireflyで作成した画像は商用利用も可能になるようです。
 

動画生成AIサービス

動画生成AIサービスはテキスト形式でユーザーのイメージする動画をAI機械学習を用いて適切な回答をするサービスです。またテキスト形式以外にも画像をアップロードしてそれに基づいて動画を生成するパターンもあります。

 

Gen-2

サービス名 Gen-2
提供会社 Runway AI, Inc.
URL https://research.runwayml.com/gen2
アカウント登録(要・不要)
プラン・利用料金 Basicプラン 無料:Runway の AI Magic Tools とコンテンツ作成機能を試してみたいと考えている個人向け。
Standardプラン  $12:より多くのアクセス、より多くの AI Magic Tools、より多くのエクスポート オプションを求めている個人やチーム向け。
Proプラン  $28:Runway のすべての機能をワークフローに追加したいと考えている大規模なチームや企業向け。
日本語の利用 非対応

Gen-2Runway社が提供する動画生成AIサービスです。前のバージョンのGen-1では静止画(画像)を元に動画を生成するシステムでしたが、Gen-2ではtext to videoの機能が備わりました。プロの現場でも使用されるクオリティを誇っています。Basic、Standard、Proのプランが用意されています。

 

Kaiber

サービス名 Kaiber
提供会社 Kyber Corp
URL https://kaiber.ai
アカウント登録(要・不要)
プラン・利用料金 Explorerプラン  5ドル
Proプラン  15ドル
Artistプラン  30ドル
日本語の利用 非対応

KaiberKyber Corpが提供する動画生成AIサービスです。静止画(image to video)、動画(video to video)やテキスト入力(text to video)に対応した動画制作が行えます。プロの現場での利用実績もあり、Linkin ParkLostのミュージックビデオではKaiberが利用されました。Explorer、Pro、Artistのプランがあります。7日間のフリートライアル(60クレジット)があるのでそれを試して機能の確認ができます。

 

Wonder Studio

サービス名 Wonder Studio
提供会社 Wonder Dynamics
URL https://wonderdynamics.com
アカウント登録(要・不要) 利用申請有り
プラン・利用料金 無料
日本語の利用 非対応

Wonder StudioWonder Dynamicsが提供する動画生成AIサービスです。動画(video to video)から簡単にVFXを作成できるシステムで、現行のモデルはクローズドベータ版です。利用申請をした人は無料で使用できます。いずれは正式リリースされますので、今のうちにベータ版で機能の確認しておくのもいいでしょう。

 

まとめ

今回紹介したAIサービスは検索の結果で上位にヒットしたものとSNSで話題となっているものをピックアップしました。ここで取り上げたサービスは数あるサービスの中のごく一部です。今後このようなサービスが大量にリリースされると予想されます。数あるサービスから自分の用途にあったものを探し出すのがより重要になります。

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