Anaconda Pythonにモジュール(numpy, matplotlib)をインストールする for Mac

2025年3月16日

Pythonデータサイエンスを行う際に必要となるnumpymatplotlibといったライブラリは、Anacondaに最初から含まれているため、通常は別途インストールする必要はありません。しかし、仮想環境を作成した場合はデフォルトではnumpymatplotlibインストールされていないので後からインストールする必要があります。この記事では、Anacondaで作成した仮想環境に対してnumpymatplotlibインストールする方法について説明します。なおデータ分析機械学習ツール(scikit-learn)を手っ取り早くインストールしたい場合は、目次の「6.データ分析・機械学習で頻繁に利用するモジュールをインストールする」を参照してください。

 

Anaconda Pythonにモジュールをインストールする場合の注意点

Pythonモジュールをインストールする場合、通常“pip install"コマンドが使われますが
Anaconda Pythonの場合pipではなく“conda install"コマンドを使います。
condaチャンネルにないモジュールpipでインストールします。
モジュールの検索は"conda search モジュール名"コマンドで行います。

$ conda search numpy

上記のコマンドでcondaのチャンネルにあるnumpyの一覧が表示されます

numpyのインストール

モジュールのインストールはターミナルからコマンドラインで行います。
ターミナルを起動します。

仮想環境(mpy38)activateします。

$ conda activate mpy38

最初にnumpyをインストールします。
ターミナルに以下のコマンドを入力します

$ conda install numpy

途中でProceed ([y]/n)?の表示が出ます。
yと入力します。

numpyがインストールされました。

matplotlibのインストール

続いてmatplotlibをインストールします。
先ほど同じ手順です。

$conda install matplotlib

途中でProceed ([y]/n)?の表示が出ます。
yと入力します。

matplotlibインストールされました。

matplotlibのはデフォルトで日本語表記に対応していないのでjapanize-matplotlibというモジュールを追加でインストールします。このモジュールはcondaリポジトリには無いのでpipを使ってインストールします。

$ pip install japanize-matplotlib

モジュールの確認をしてみます、ターミナルからPythonを立ち上げてます

numpymatplotlibPythonインポートして使ってみます。
以下の入力を行ってグラフが表示されるか確認してみましょう。

>>> import numpy as np
>>> import matplotlib.pyplot as plt
>>> x=np.linspace(-2*np.pi,2*np.pi)
>>> y=np.sin(x)
>>> plt.plot(x,y)
>>> plt.grid()
>>> plt.show()

インストール済みのモジュールの確認方法

仮想環境にインストールされているすべてのモジュールの確認を行う場合は
conda listコマンドを使います。

$ conda list

上記の画像には表示されてませんが、pipでインストールしたモジュールはpypiという表示が追加されるのでconda installで入れたモジュールとpip installで入れたモジュールを見分けることが出来ます。

mysql-connector-python 8.0.32 pypi_0 pypi
mysqlclient 2.1.1 pypi_0 pypi

 

古い機種のMacにnumpyをインストールする場合の注意点

古い機種のMacnumpyをインストールした場合、インポート時に下記のようなエラーになります。

>>> import numpy as np

Intel MKL FATAL ERROR: This system does not meet the minimum requirements for use of the Intel(R) Math Kernel Library.

The processor must support the Intel(R) Supplemental Streaming SIMD Extensions 3 (Intel(R) SSSE3) instructions.

CPUSSSE3 (Supplemental Streaming SIMD Extensions 3) という命令セットをサポートしていないためエラーになります。この問題を回避する方法は少し古いバージョンのmklをインストールしてやることで上手く行く場合があります。

一旦numpyアンインストールします。
mklnumpyの依存関係で一緒にアンインストールされます。

$ conda uninstall numpy

少し古いのバージョンのmklを指定してnumpyをインストールします。
mklのバージョンは以下のコマンドで確認できます。

$ conda search mkl

 

上記のコマンド実行後にいくつか過去のバージョンから最新までのmklのバージョンが表示されます。ここではその中から2020.2バージョンのmklをインストールしました。

$ conda install numpy mkl=2020.2

 

データ分析・機械学習で頻繁に利用するモジュールをインストールする

Pythonデータ分析機械学習を行う場合、numpymatplotlibといったモジュールの他にpandasscipyseabornjupyter notebookscikit-lean等もよく利用されます。これらのモジュールを一気にインストールする場合は以下のコマンドで行えます。

$ conda install -y numpy matplotlib pandas ydata-profiling jupyter scikit-learn openpyxl xlrd xlwt

mklのバージョンを指定する場合

$ conda install -y numpy mkl=2022.1.0 matplotlib pandas ydata-profiling jupyter scikit-learn openpyxl xlrd xlwt

matplotlibのはデフォルトで日本語表記に対応していないのでjapanize-matplotlibというモジュールを追加でインストールします。このモジュールはcondaリポジトリには無いのでpipを使ってインストールします。

$ pip install japanize-matplotlib

jupyter notebookの設定については下記の記事を参考にしてください。

Anaconda PythonにJupyter Notebookをインストールする