DaVinci Resolve 基本操作 クリップのカラー編集、カラーホイールの使い方
Davinci Resolveはカラーコレクション・カラーグレーディングの編集に優れたソフトです。
今回は、Davinci Resolveのカラーページにおいて、もっともよく使用されるツールの一つであるカラーホイールと、色のバランスを正確に確認するためのビデオスコープを活用し、映像のカラーの調整を行ってみます。カラーホイールを使うことで、シャドウ、ミッドトーン、ハイライトごとの色調整が可能になり、より自然で印象的な映像を作り出せます。また、ビデオスコープを併用することで、主観的な色の見え方に左右されず、正確な色補正を行うことができます。
[この記事の動画]
「エディット」ページにてカラー編集するクリップを配置し、続いて「カラー」ページを開きます
カラーページの画面構成はデフォルトでは
左上からビューア、ノードエディター
左下がレフトパレット(カラーホイール)、センターパレット(カーブ)、ビデオスコープ・その他となっています。
ビューア:カラー編集されたクリップの確認用のパネル
ノードエディター:ノードを追加編集するパネル
レフトパレット:カラー編集用のツール群
センターパレット:カラー編集用のツール群
ビデオスコープ・その他:RGB色の可視化ツール、キーフレーム、クリップの情報
今回は配置したクリップに対してカラーホイールとビデオスコープを使ってホワイトバランスの調整、コントラストの調整、彩度の調整を行なっていきます。
最初にホワイトバランスの調整を行います。
ノードエディターにホワイトバランス調整用のノードを追加します。
デフォルトで表示されている01のノードをカーソルで選択して、右クリックし
ノードを追加→シリアルノードを追加をクリックします。
シリアルノード追加のショートカットキー
Mac:[option+S]
Win:[Alt+S]
わかりやすいようにラベルを付けます。
追加したノードを選択して右クリックし、ラベルをクリックして
「ホワイトバランス」と入力しておきます。
「ホワイトバランス」のラベルを付けたこのノードを選択した状態(選択しているノードは赤枠が付きます)にしておきます。
最初に、スコープを見るとRGBの中のブルーの色相が強いのがわかります。
スコープの数値が高いほどその色相が強く出ているという見方です。
これを調整します。
レフトパレット上のカラーホイールの左下からホワイトバランスのピッカーを選択します。
次にビューア画面にカーソルを持っていき、画面の中の任意の場所でクリックします。
今回は夕方前の西日が差す時間帯のホワイトバランスに近い状態にしました。
もしクリックして望みの色合いにならなかった場合は[command+z]で一旦前の状態に戻して、同じ作業(ピッカーを選択してビューア画面をクリック)を繰り返し行なってください。
続いてコントラストの調整を行います。
「ホワイトバランス」のラベルを付けたノードを選択して
先ほどと同じ手順で新しいノードを追加します。
ノードのラベルは「コントラスト」としておきます。
コントラストの調整はカラーホイールのホイールを使って調整します。
各ホイールの見方は以下の通りです。
オフセット:全体のバランス・トーン
ゲイン:ハイライト部分
ガンマ:ミッドトーン部分
リフト:シャドウ部分
値の調整はホイールの部分を左右にドラッグしながら行います
今回はオフセット、ゲインを上げて全体を明るくし
ガンマとリフトを下げてコントラストを強めました。
ちなみにノードベースで調整前と調整後をビューアで確認したい場合は以下のショートカットキーで行います。
ノードを選択した状態で
Mac:[command+D]
Win:[Ctrl+D]
最後に全体の彩度を少し足して見栄えを整えます。
カラーホイールの彩度の数値を上げます
50→56に変更
最後にカラー調整前と後の状態を比較してみましょう。これはショートカットキーで簡単に比較できます。
カラー編集前の状態をビューアに表示するショートカットキー
Mac:[shift+D]
Win:[Shift+D]
今回行った作業はホワイトバランスの調整、コントラストの調整、彩度の調整と基本的な調整のみですが、カラー編集の基礎となるものです。これだけでも使いこなせば、映像の雰囲気やトーンを自分好みにコントロールできるようになるので、ぜひトライしてみてください。
![]() |
![]() |