DaVinci Resolve 基本操作 クリップのカラー編集、カラーホイールの使い方

2025年3月2日

Davinci Resolveカラーコレクション・カラーグレーディングの編集に優れたソフトです。
今回は、Davinci Resolveカラーページにおいて、もっともよく使用されるツールの一つであるカラーホイールと、色のバランスを正確に確認するためのビデオスコープを活用し、映像のカラーの調整を行ってみます。カラーホイールを使うことで、シャドウミッドトーンハイライトごとの色調整が可能になり、より自然で印象的な映像を作り出せます。また、ビデオスコープを併用することで、主観的な色の見え方に左右されず、正確な色補正を行うことができます。

 

[この記事の動画]

 

エディット」ページにてカラー編集するクリップを配置し、続いて「カラー」ページを開きます

 

カラー」ページ

 

カラーページの画面構成はデフォルトでは
左上からビューアノードエディター
左下がレフトパレット(カラーホイール)センターパレット(カーブ)ビデオスコープ・その他となっています。

 

ビューア:カラー編集されたクリップの確認用のパネル
ノードエディター:ノードを追加編集するパネル
レフトパレット:カラー編集用のツール群
センターパレット:カラー編集用のツール群
ビデオスコープ・その他:RGB色の可視化ツール、キーフレーム、クリップの情報

今回は配置したクリップに対してカラーホイールビデオスコープを使ってホワイトバランスの調整コントラストの調整彩度の調整を行なっていきます。

最初にホワイトバランスの調整を行います。
ノードエディターホワイトバランス調整用のノードを追加します。
デフォルトで表示されている01のノードカーソルで選択して、右クリック
ノードを追加→シリアルノードを追加クリックします。

シリアルノード追加のショートカットキー
Mac:[option+S]
Win:[Alt+S]

 

新たなノードが追加されました。

 

わかりやすいようにラベルを付けます。
追加したノードを選択して右クリックし、ラベルクリックして
ホワイトバランス」と入力しておきます。

 

ホワイトバランス」のラベルを付けたこのノードを選択した状態(選択しているノード赤枠が付きます)にしておきます。

 

最初に、スコープを見るとRGBの中のブルーの色相が強いのがわかります。
スコープの数値が高いほどその色相が強く出ているという見方です。

 

これを調整します。
レフトパレット上のカラーホイールの左下からホワイトバランスピッカーを選択します。

 

次にビューア画面カーソルを持っていき、画面の中の任意の場所クリックします。

 

今回は夕方前の西日が差す時間帯のホワイトバランスに近い状態にしました。
もしクリックして望みの色合いにならなかった場合は[command+z]で一旦前の状態に戻して、同じ作業(ピッカーを選択してビューア画面をクリック)を繰り返し行なってください。

 

スコープブルーの値も中央値に収まりました。

 

続いてコントラストの調整を行います。
ホワイトバランス」のラベルを付けたノードを選択して
先ほどと同じ手順で新しいノードを追加します。
ノードのラベルは「コントラスト」としておきます。

 

コントラストの調整カラーホイールホイールを使って調整します。
各ホイールの見方は以下の通りです。

オフセット:全体のバランス・トーン
ゲイン:ハイライト部分
ガンマ:ミッドトーン部分
リフト:シャドウ部分
値の調整はホイールの部分を左右にドラッグしながら行います

今回はオフセットゲインを上げて全体を明るくし
ガンマリフトを下げてコントラストを強めました。

[調整前]

[調整後]

ちなみにノードベース調整前調整後ビューアで確認したい場合は以下のショートカットキーで行います。

ノードを選択した状態で
Mac:[command+D]
Win:[Ctrl+D]

最後に全体の彩度を少し足して見栄えを整えます。
カラーホイール彩度の数値を上げます
5056に変更

 

最後にカラー調整前と後の状態を比較してみましょう。これはショートカットキーで簡単に比較できます。

カラー編集前の状態ビューアに表示するショートカットキー
Mac:[shift+D]
Win:[Shift+D]

[カラー調整前]

[カラー調整後]

今回行った作業はホワイトバランスの調整コントラストの調整彩度の調整と基本的な調整のみですが、カラー編集の基礎となるものです。これだけでも使いこなせば、映像の雰囲気やトーンを自分好みにコントロールできるようになるので、ぜひトライしてみてください。