R言語のインストールメモ for Mac

2025年3月3日

データ解析統計処理に特化したプログラミング言語であるR言語を、Macインストールしてみました。Rは、データの可視化機械学習にも活用される強力なツールで、多くの研究者データサイエンティストに愛用されています。今回の記事では、Mac環境でのRのインストール方法を詳しく解説し、スムーズに導入できるように手順を紹介します。
後半Jupyter NotebookR言語を使う場合の設定方法と、データ分析で頻繁に利用されるtidyverseパッケージのインストールの説明になっています。

※ Jupyter Notebookを設定するにはPythonがインストールされている必要があります
Anaconda Pythonのインストール記事

R言語のインストールパッケージのダウンロード

最初にCRANのページにアクセスします。
https://cran.r-project.org/

今回はMacにインストールするのでDownload R for (mac) OS Xをクリック

 

現行の最新バージョンのR-4.0.2pkgをダウンドーロードします。

 

R言語のインストール

ダウンロードしたインストールパッケージをクリックして
インストール作業を行います。

インストーラが起動します、「続ける」ボタンをクリックして進めていきます

 

これでインストールは完了です。

 

R言語の起動

アプリケーションにRのアイコンが作成されます
アイコンをクリックしてRを起動してみましょう。

簡単なプロット表示を行ってみましょう。
コマンドラインから以下のように入力します。

> x<-1:3
> y<-2:4
> plot(x,y)

プロットが表示されました。

グラフに日本語を表示したい場合は下記のコマンドを指定します。

par(family = “HiraKakuPro-W3")
plot(x,y,main="日本語の表示", xlab="X軸", ylab="Y軸")

R言語をJupyter Notebookから起動する

事前にAnaconda Pythonをインストールしておく必要があります。
Anaconda Pythonのインストール記事

ターミナルを立ち上げてコマンドラインからRを起動します。
$ R

Jupyter Notebookを起動するために必要なIRkernelパッケージをインストールします。
> install.packages('IRkernel')

CRANのミラーサイトを選択します。
任意で選べますが、ここでは71のUSA(IA)を選択しました。

パッケージのソースからインストールをおこないますか?と聞いてきます
Yesとしましょう。

パッケージがインストールされました。
パッケージインストール後にR_X11.soの共有ライブラリがないと警告メッセージが出る場合は
https://www.xquartz.orgからXQuartzのインストーラーをダウンロードしてインストールしましょう。
XQuartzのインストールはJupyter Notebookの設定が終わった後でも問題ありません。
ここではそのまま進めます。

ターミナル上で下記コマンドを実行します。
IRkernel::installspec()

ここで一旦Rを終了します。
quit()

ターミナルからJupyter Notebookを起動します。
$ jupiter notebook

ブラウザが立ち上がります。
右上の新規ボタンをクリックするとRと表示されているはずです。
これをクリックしてR言語用のノートブックを作成します。

ノートブックRのコマンドを入力してみましょう。
入力[ ]の表示マークの右枠がコマンドを入力する場所です。
コマンドの実行はEnter + shiftキーです。

 

tidyverseパッケージをインストールする

tidyverseは、データ操作、可視化、モデリングなどを効率的に行うためのパッケージ群を含んでおり、特にデータ分析や機械学習の前処理に役立ちます。
Rをデータ分析のために使う場合、tidyverseをインストールしておくと効率的に作業できるので、導入をおすすめします。

tidyverseには以下のようなパッケージが含まれています:

  • ggplot2:データ可視化
  • dplyr:データ操作(フィルタリング、集計など)
  • tidyr:データ整形
  • readr:CSVやTSVの読み込み
  • purrr:関数型プログラミング
  • tibble:データフレームの拡張
  • forcats:カテゴリデータ(ファクター)の操作
  • stringr:文字列操作

R言語をターミナルから起動して以下のコマンドを実行する

install.packages("tidyverse")

 

サンプルコードを実行してみます

# 必要なパッケージを読み込む
library(tidyverse)

# ggplot2の日本語フォントを設定(macOS向け、日本語フォント名は環境によって変更)
theme_set(theme_gray(base_family = "HiraKakuProN-W3"))

# mpg データセットの確認
glimpse(mpg)

# メーカーごとの平均燃費(hwy)の計算
mpg_summary <- mpg %>%
  group_by(manufacturer) %>%
  summarise(avg_hwy = mean(hwy, na.rm = TRUE)) %>%
  arrange(desc(avg_hwy))  # 燃費が良い順に並べる

# 結果を表示
print(mpg_summary)

# 燃費 (hwy) と 排気量 (displ) の関係を可視化(フォント指定付き)
ggplot(mpg, aes(x = displ, y = hwy, color = class)) +
  geom_point() +
  labs(
    title = "排気量と燃費の関係",
    x = "排気量 (L)",
    y = "高速道路燃費 (mpg)"
  )