DaVinci Resolve パワーウィンドウを使った部分補正

2024年7月24日

クリップ全体のホワイトバランスコントラストを整えた後に部分的に補正を行いたいケースがよくあります。
そのような場合パワーウィンドウツール群を使うことでその操作を簡単に行うことができます。

※部分補正前の全体のカラーの調整については [基本操作17] クリップのカラー編集、カラーホイールの使い方をご参照ください




パワーウィンドウカラーページセンターパレットから選択します。
5種類のツールが用意されているので、補正したい箇所のシェイプ、形に応じて使い分けをします。

四角形:四角い箇所を補正する場合
円形:顔などの丸い形を補正する場合
多角形:多角形など複雑なシェイプを補正する場合
カーブ:複雑なシェイプ及び小さく細かい部分を補正する場合
グラデーション:明るさや彩度をグラーデーションで補正する場合

今回はこの中のツールからカーブ江ノ島の部分グラーデーション海の部分を補正してみます。
ホワイトバランスと全体の明るさとコントラストを調整後に、部分補正用のノードを追加します。
ラベル名江ノ島としました。

江ノ島ノードを選択した状態で、センターパレットパワーウィンドウを選択して
カーブを選択します。

江ノ島の部分をカーブで選択していきます。
ショートカットキー[shift]+f キーでビューアを拡大して行うとより細かく選択できます。

また拡大した表示をスクロールしたい場合は以下ように行います。


上下のスクロールを行う場合:

Mac [command]+マウスのスクロール
Win [ctrl]+マウスのホイール

左右のスクロールを行う場合:
Mac [command]+[shift]+マウスのスクロール
Win [shift]+マウスのホイール

拡大した画面を適応サイズに戻す場合:zキー

選択が完了したらカラーホイール明るさコントラスト彩度を調整します。
ここでは全体の明るさ(オフセット、ゲイン、ガンマ)を少し上げて、彩度も少し足しました。

ちなみに上記で選択した江ノ島の部分以外を調整したい場合は
パレット内の右側の「反転」ボタンをオンにすることで、江ノ島以外の部分を簡単に選択できます。

江ノ島を選択した場合のノードの表示(選択した江ノ島の部分のみ表示される)

「反転」ボタンをオンにして江ノ島以外の部分が選択されたノード表示(江ノ島が消えてそれ以外が表示される)

続いての部分の調整を行います。
新たにノードを追加します、ノードラベルとしました。

センターパレットパワーウィンドウからグラデーションを選択します。

ビューア画面矢印が表示されます。矢印の方向の上側(空の方向)からグラデーションが適応されます。今回は海側を明るくしたいのでこの矢印の向きを反転して、グラデーションの位置をに合わせました。

この状態でカラーホイールで調整を行います。
オフセットゲインを明るくして、彩度を少し足しました。

グラデーションで明るさの調整(オフセットを上げると)を行うと画面全体が少し明るくなる傾向があります。
最初に全体の調整を行なったコントラストノードを選択して、明るさを微調整します。

カラーホイールオフセットを少し下げます。

[補正前]

[補正後]