DaVinci Resolve パワーウィンドウを使った部分補正
クリップ全体のホワイトバランス、コントラストを整えた後に部分的に補正を行いたいケースがよくあります。
そのような場合パワーウィンドウのツール群を使うことでその操作を簡単に行うことができます。
※部分補正前の全体のカラーの調整については [基本操作17] クリップのカラー編集、カラーホイールの使い方をご参照ください
パワーウィンドウはカラーページのセンターパレットから選択します。
5種類のツールが用意されているので、補正したい箇所のシェイプ、形に応じて使い分けをします。
四角形:四角い箇所を補正する場合
円形:顔などの丸い形を補正する場合
多角形:多角形など複雑なシェイプを補正する場合
カーブ:複雑なシェイプ及び小さく細かい部分を補正する場合
グラデーション:明るさや彩度をグラーデーションで補正する場合
今回はこの中のツールからカーブで江ノ島の部分とグラーデーションで海の部分を補正してみます。
ホワイトバランスと全体の明るさとコントラストを調整後に、部分補正用のノードを追加します。
ラベル名は江ノ島としました。
江ノ島ノードを選択した状態で、センターパレットのパワーウィンドウを選択して
カーブを選択します。
江ノ島の部分をカーブで選択していきます。
ショートカットキーの[shift]+f キーでビューアを拡大して行うとより細かく選択できます。
また拡大した表示をスクロールしたい場合は以下ように行います。
上下のスクロールを行う場合:
Mac [command]+マウスのスクロール
Win [ctrl]+マウスのホイール
左右のスクロールを行う場合:
Mac [command]+[shift]+マウスのスクロール
Win [shift]+マウスのホイール
拡大した画面を適応サイズに戻す場合:zキー
選択が完了したらカラーホイールで明るさ、コントラスト、彩度を調整します。
ここでは全体の明るさ(オフセット、ゲイン、ガンマ)を少し上げて、彩度も少し足しました。
ちなみに上記で選択した江ノ島の部分以外を調整したい場合は
パレット内の右側の「反転」ボタンをオンにすることで、江ノ島以外の部分を簡単に選択できます。
江ノ島を選択した場合のノードの表示(選択した江ノ島の部分のみ表示される)
「反転」ボタンをオンにして江ノ島以外の部分が選択されたノード表示(江ノ島が消えてそれ以外が表示される)
続いて海の部分の調整を行います。
新たにノードを追加します、ノードラベルを海としました。
センターパレットのパワーウィンドウからグラデーションを選択します。
ビューア画面に矢印が表示されます。矢印の方向の上側(空の方向)からグラデーションが適応されます。今回は海側を明るくしたいのでこの矢印の向きを反転して、グラデーションの位置を海に合わせました。
この状態でカラーホイールで調整を行います。
オフセット、ゲインで海を明るくして、彩度を少し足しました。
グラデーションで明るさの調整(オフセットを上げると)を行うと画面全体が少し明るくなる傾向があります。
最初に全体の調整を行なったコントラストノードを選択して、明るさを微調整します。